Googleマップや検索結果で店舗情報を管理できる「Googleビジネスプロフィール」ですが、実は民泊(住宅宿泊事業)は掲載対象外とされています。
ビジネス プロフィールを掲載できないビジネス(一部抜粋)
民泊、モデル住宅、アパートの空き部屋などの不動産賃貸物件や販売物件。ただし、販売または賃貸業務を行うオフィスはオーナー確認の対象になります。
引用: ビジネスの適格性とオーナー権限に関するガイドライン – Googleビジネスプロフィールヘルプ
そのため、民泊を運営している方が「Googleマップ上で自分の施設を表示したい」と思っても、ビジネスプロフィールから登録することはできません。
一方で、「千葉 民泊」「大阪 民泊」などのキーワードで検索すると、民泊施設が一覧で表示されるケースがあります。
これは「Googleビジネスプロフィール」ではなく、旅行検索に特化した別サービス「Googleトラベル」の中の、
「Google民泊(Vacation Rentals)」という仕組みを通じて表示されているものです。
Google民泊に掲載されている情報は、Googleと提携している
オンライン予約サイト(OTA:Online Travel Agency)や宿泊管理システム(PMS:Property Management Systems)から自動的に取得されています。
つまり、民泊をGoogle上に表示させるためには、対象となるOTAやPMSに物件を登録し、そこからGoogleトラベルへ情報が連携されるように設定する必要があります。
目次
Googleトラベル(Google民泊)とは?掲載の仕組みを理解しよう
Googleで「地域名 民泊」と検索すると、地図上やリストに民泊施設が表示されることがあります。
この表示は、一般的なGoogleビジネスプロフィールではなく、GoogleトラベルのGoogle民泊(Vacation Rentals)枠を通じたものです。
簡単に言うと、Google民泊は次のような仕組みで運用されています。
- 1.OTAやPMS経由で情報を取得
- Googleは直接民泊施設と契約して掲載するのではなく、AirHostやBeds24、Rakuten STAYなどのGoogle提携OTA/PMSから施設情報を取得します。
- 2.施設情報の自動表示
- OTAやPMSに登録された写真・住所・料金・空室状況などが、Googleトラベル上に自動で反映されます。
そのため、Googleビジネスプロフィールのようにオーナー自ら編集することはできません。 - ※補足:厳密には、Googleと連携しているOTA/PMS側で情報を編集すれば、それがGoogleトラベルへ自動反映されます。
- 3.表示までの期間
- OTAやPMSに登録した情報がGoogleに反映されるまで、通常2~4週間程度かかることがあります。
反映の速さは、OTA/PMSシステム更新や情報の充実度によって変動します。 - 4.掲載自体は無料
- Googleトラベルへの掲載自体は無料ですが、予約経路に応じてOTAやPMSの手数料は発生します。
Google民泊掲載に対応している代表的なOTA/PMS
Googleトラベル(Google民泊)に施設情報を表示させるには、Googleと提携しているOTA(オンライン予約サイト)やPMS(宿泊管理システム)への登録が必要です。
ここでは、国内でも利用実績がある代表的な3社をご紹介します。
いずれもGoogleへのデータ連携が可能で、民泊事業者が比較的スムーズに導入しやすいサービスです。
1.AirHost(エアホスト)
AirHostは、民泊・ホテル・旅館などの宿泊施設を一元管理できるPMS(宿泊管理システム)です。
Googleトラベルへの連携機能を正式に提供しており、AirHost上で施設情報を登録すれば、Google民泊にも自動反映される仕組みです。
- 特徴:Google Vacation Rentals連携を公式サポート
- 料金:初期費用・月額はプランによる(登録自体は無料)
- 連携までの目安:登録後2~4週間でGoogleに反映
- 参考URL:AirHost公式サイト(Google連携ページ)
2. Beds24(ベッズ24)
Beds24は、世界的に利用されている宿泊施設向け管理システムです。
比較的低コストで導入できる点が強みで、小規模な民泊運営者や個人ホストにも利用しやすいのが特徴です。
Google Vacation Rentalsへの接続もサポートされており、設定画面から有効化するだけでGoogle表示を可能にできます。
- 特徴:シンプルで導入しやすく、小規模事業者にも向く
- 料金:月額制(物件数や機能により変動)
- 連携までの目安:設定後おおむね2~4週間で反映
- 参考URL:Beds24 × Google連携紹介ページ
3. Rakuten STAY(楽天ステイ)
楽天グループが運営する宿泊予約サイト「Rakuten STAY」も、Googleトラベルに民泊物件が表示される実績を持つ国内大手OTAです。
Rakuten STAY経由で物件を掲載すると、GoogleトラベルやGoogleマップ上に宿泊施設として情報が表示されるケースがあります。
- 特徴:国内知名度・信頼性が高く、訪日外国人向けにも有効
- 料金:掲載料無料、送客手数料制(予約成立時)
- 連携までの目安:掲載開始から数週間で反映されることが多い
- 参考URL:Rakuten STAY公式サイト
まずはOTA/PMS経由でGoogle掲載を目指す
これらのOTAやPMSを通じて民泊情報を登録すれば、Googleトラベル経由で検索結果に施設が表示される可能性が高まります。
特に、AirHostやBeds24はGoogleとの直接連携を明示しており、導入の再現性が高い点がポイントです。
民泊運営者がGoogle掲載を最大化するための戦略
OTAとPMSの連携を前提に考える
Googleビジネスプロフィールに宿泊施設情報を掲載する場合、OTA(予約サイト)とPMS(宿泊管理システム)の連携設計が極めて重要です。
PMSがGoogleの「Hotel Center」経由で情報を送信し、OTA側でも同一データを扱うことで、重複掲載や情報の齟齬を防げます。
特に楽天トラベルやじゃらんnetなど、独自の構造でGoogle連携を行っている国内OTAでは、PMSを介した同期が推奨されます。
Googleに直接掲載する場合の課題
一部の民泊運営者は、「自社サイトをGoogleに直接掲載したい」と考えますが、以下のような課題が存在します。
- Googleの宿泊施設掲載は技術的要件(フィード構造)が高く、個人では対応困難
- 「価格比較」や「空室カレンダー」など、API連携が必須
- OTA/PMSを経由しない場合、広告枠(Google Hotel Ads)の運用コストが発生
結果として、Google掲載の安定性・拡張性を重視するなら、国内OTAやPMS経由が現実的といえます。
まとめ
民泊(住宅宿泊事業)は、Googleビジネスプロフィールの掲載対象外です。
そのため、飲食店やホテルのように「マップ上に直接登録して表示する」ことはできません。
しかし、GoogleトラベルのGoogle民泊(Vacation Rentals)と提携しているOTAやPMSを経由することで、Google検索やマップ上に民泊を掲載することは可能です。
つまり、民泊をGoogle上で露出させるためには、どのOTA/PMSを経由して情報を連携するかを正しく設計することが鍵になります。
また、連携条件や掲載仕様はGoogleの方針変更により変わる場合もあるため、常に最新情報を確認し、安定的に運用できる体制を整えておくことが大切です。
当社では、一般的なMEO対策やGoogleビジネスプロフィールの運用代行にとどまらず、
民泊や専門業種など、通常ルートでは対応が難しいケースにも対応できる実践的な支援をご提供しています。
お困りの際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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